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自己破産 相談

年金担保融資は自己破産してもチャラにならない

 

自己破産をしても年金は100%受給できる。 これは法律で認められていることでもあり、財産を根こそぎ取られ丸裸に なった高齢の自己破産者にとっては唯一の生命線ともいえるものだ。 仮に、その年金を担保にした融資を勧められたとしてもノッテはいけない。 違法行為だからである。

 

ところがその年金を担保にした合法的な融資があるという。 年金担保融資、通称「年坦」と呼ばれる、国が認めた唯一の公的融資だ。

 

2010年4月、当時の民主党政権がこの制度の廃止を決めたのだが、 代替え策がないばかりに現在まで続いているのだという。 その結果、生活が破綻した高齢者が増え、生活保護を求める例が後を絶た ないのだという。

 

なぜ生活が破綻してしまうのか。 この年担、完済するか本人が亡くなるかしない限り、永遠に借金が無くな らないのだ。年金から天引きされ続けていくのである。

 

働けるうちはまだいい。金利も低くコツコツと返していける。 ところがひとたび病に倒れたりしたらどうであろうか。 身動きとれず、たちまちのうちに生活は困窮してしまう。頼れる家族や 知り合いがいない高齢者ならなおさらだ。

 

家族との別れが原因で心を病んだ70代の男性は、独居の辛さからか、 サラ金からの借金を重ね、ついには年担で返済するよう命じられる。 ところが清掃員として仕事中、転んで怪我をして以来体調を崩し、職を 失うに至った。わずかな年金の収入だけが頼りの暮らし。それも月々の 返済に消えてしまうため手元に残るのはほんのわずかしかないという。

 

このような高齢者が年担利用者に多数見受けられるという。 追い詰めれた挙句、借金をなんとかするため自己破産を選んだとしよう。 免責が許可されれば借金は帳消しになるからだ。

 

ところがなんと、年担の場合は自己破産しても借金が無くならないのである

 

債務者を救済するための自己破産制度が、最も救済を必要としている独居の、 病の、収入のない、高齢の、年金債務者を、救済できないのである。

 

件の男性は結局生活保護を受給したのだが、追い詰められた低所得の高齢者 がさらに追い詰められる結果となっている現在の年金担保融資制度。 早急な改革が必要とされている。

 

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