自己破産、お金を貸した人はどうなるの?
自己破産とは、多重債務に陥って苦しんでいる人を救うための究極の
措置。あくまでも債務者のためを思ってできたものなんですね。
ですから債権者(お金を貸した側)に関しては、はっきり言って言及さ れてません。本来なら手持ちの財産によって借金を強制的に清算するものであるのに、その財産がなければしょうがない、
破産そのものをなかったことにしてしまおうとする「破産宣告同時廃止」にしろ、審査の結果借金を帳消しにしてしまう「免責」にしろすべて、
債務者の側に寄ってたった制度 なのです。
じゃあ、貸した側はどうなるのでしょうか?
債務者に財産が有れば換価され公平に配当されます。
でも、財産が無かったら?
ズバリ、踏み倒されます。
消費者金融や銀行だったりすれば、会社なのでまぁ仕方ないともいえ ますが、個人である場合はどうでしょう。 友人が、親戚が、先輩が、借金にまみれている。お金を貸してほしい と頭を下げられた。無下に断れる間柄じゃない場合(おうおうにして そうですよね? 義理や恩がある場合、
こちらとしても追い込まれて しまいます)もちろん金額にもよりますが、
ある程度は融通してしま うんではないでしょうか。
会社であろうが個人であろうが変わりません。
自己破産されたらすべ てパーです。戻ってきません。
裁判に訴えたところで請求棄却の判決が下りるだけ。
それどころか 無駄に裁判費用がかかってしまいます。
なんとか返してもらおうと強引に迫ったりしたら破産法275条により、
3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金刑になります。
どうあっても貸した側が圧倒的に不利、なのです。
友人、親戚、先輩はきっと「必ず返すから」と言って泣きついてきま
す。そんなもの、借りたお金は返すのが当たり前。
でもわざわざ「必ず返す」と言って借りるのって、
もうその時点で 敗北宣言出されたようなものと言えませんか?
テレビでよく見るリアクション芸人は、熱湯風呂を前にして「押すな
よ、ゼッタイ押すなよ」と言っているのにもかかわらず、周りの人が
彼を風呂に突き落とし、笑いをとります。お約束で「ゼッタイ押すな
よ」と言ったらそれは「押せ!」という意味なのです。
「必ず返すからっ!」も実はそれと同じではないでしょうか。
頭を地面にこすり付けられてそうお願いされたらもう、熱湯風呂なの
です。
「必ず返すから」は、「ごめんね。返せないよ」の意味なのです。
その昔、サラ金のなかった時代には、個人的な無心が主流だったよう
で、無心された方は金を貸すのではなく、「あげる」気持ちで渡して
いたとか。そこに派生する人情だとか風情だとかいったことがよく落
語などにもありますが、現代はクリック一つでポンとお金が借りられ
る時代。対応そのものがデジタル化されてしまったからこそ逆に個人
的な借金に対しては、どう応ずべきなのかが苦慮されるところです。
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誰が払うの?免責後の借金により迷惑を被る人々
自己破産をすると、借金がチャラになる。 ある程度の不自由、デメリットがあるにせよ、 借りたお金を返す必要がなくなるのであればと、 安易な自己破産をする人が多く、 一時は自己破産の申告数が増加傾向にあったそうです。 しかし、現在では自己破産をしても簡単には免責が下りなくなってきており、 平成15年をピ...