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多重債務相談…ある41歳主婦の借金の理由

 

私は小さな事務所を構える女性弁護士です。
色々な事例を取り扱っていますが、特に女性からの相談が
最近は増えています。意外と多いのは借金問題。

 

今日の午後の予約は41歳の主婦の方でした。

 

旦那さんに内緒で作ってしまった借金が膨らみ、
パートの収入では返済が追いつかなくなってしまった。
どうしよう…というものです。

 

事務所にやってきた彼女は普通の主婦、という感じでした。

 

生活に困窮している気配は窺えず、かといって裕福すぎる様子もない。
中小企業に勤めるサラリーマンの夫と高校生の息子さんとの三人暮らし。
別に夫婦中も悪くなく、息子さんだって非行に走っているわけでもない、
まあ平凡だけど幸せであろう家庭の縮図です。

 

彼女の借金は総額350万円。
理由を聞くと、買い物依存症ならぬ、「外食依存症」だというのです。
旦那さんが土日出勤している時や、休みでも趣味で不在の時、
息子さんも高校生にもなると帰りが遅かったり、
休みの日も友達と外出してしまったりするので、
彼女が一人で外食できる機会はかなり作れるようです。

 

パートのランチタイムや一人の夕食など…
綺麗なレストランで美味しいものを食べてると、
嫌な事も忘れてとても幸せな気分になれるそうです。

 

一回の外食費は約2000円〜3000円。時には一日2回外食するのだとか。
これを殆ど毎日続けているそうです。
これでは一般家庭では生活費が足りなくなりますよね。
それを補填するためにキャッシングを繰り返しているうちに
気がついたらその金額になっていました。

 

主婦の依存症は正直言ってよくある話です。
どこにでもありそうな家庭で彼女がなぜそうなったかは置いておいて、
現状から抜け出さなくてはなりません。

 

やり方はいくつかありますが、
ずっとかけている生命保険を残したいという彼女の希望と、
パートで一定収入があるという状況をふまえて個人再生を選びました。

 

基本的に家庭環境などに口を出す事はないのですが、
主婦からのこうした相談の場合、
私は旦那さんにちゃんと打ち明けた方が良いと進言します。

 

内緒で自己破産や個人再生できない事はないですが、
自身のやった事を隠して今回は事なきを得たとしても、
それは根本の解決ではないですよね。

 

お金はこうして表面的には整理することができます。
でも彼女がこんな事態に陥った理由、依存症になってしまった心の空虚さー
家族はそれをうめてあげる事はできなかったのか。
いや、そもそも何故気づいてあげられなかったのか。
それは家族で考えていくべき事です。

 

追いつめられるまで一人で悩まずに、まずは相談に来てください。
解決の道を一緒に考えましょう。

 

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